【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)
第8章 春夏秋「冬-2」
乙骨「……こうしてると安心する」
耳元近くで、ぽつりと呟く。
蘆屋はその声に小さく笑った。
「憂太くん、今日ずっとそれ言ってるよ」
乙骨「久しぶりだし、それに・・・
今日だって。」
抱きしめる腕に、少しだけ力が入る。
乙骨「あの力は、使わないでください。
どこにいても僕が必ず見つけるから。」
「ご、ごめんね、心配かけて。
自分の意志で展開したというか、なんというか、、、」
「うーん」と、首をかしげる蘆屋。
その時、不意に乙骨の視線が首元へ落ちた。
赤く残る痕。
指の形みたいに残ったそれを見て、乙骨憂太が静かに聞く。
乙骨「……まだ痛む?」
蘆屋は少し考えてから首を振った。
「んーん。痛みはないけど……」
指先でそっと痕の近くへ触れる。
「また痕、残っちゃったかな……?」
その言葉に、乙骨は返事をしなかった。
代わりに、ゆっくり手が伸びる。
首元へ触れる、温かい指先。
「……憂太くん?」
少しだけ不思議そうに名前を呼ぶ。
すると耳元近くで、低い声が落ちた。
乙骨「……ごめん」
空気が少し変わる。
乙骨「僕以外の痕が残ってるの」
指先が、ぐっ、とわずかに力を込める。
乙骨「すごく、気に障る」
その声音は静かなのに、妙に重かった。
蘆屋の指先がぴく、と揺れる。
抱きしめる腕は優しいままなのに、
首元へ添えられた指先だけが、ほんの少し独占欲を滲ませていた。
けれど次の瞬間。
乙骨「あ……」
乙骨がはっとしたみたいに力を緩める。
乙骨「ご、ごめん」
空気がふっと元に戻る。
乙骨「なんて……ちょっと子供すぎたかな」
困ったみたいに小さく笑う。
指先が今度は優しく首元を撫でた。
乙骨「でも」
ぽつり、と。
乙骨「妬いてるのは本当だから」
小さく呟いて、乙骨は蘆屋の肩へ額を軽く預けた。
「私は、どこにも行かないよ」
湯気の中で、静かに呟く。
「安心して」
その言葉に、後ろから抱きしめていた乙骨の腕から、
少しだけ力が抜けた。
乙骨「……そっか」
小さく笑う気配。
乙骨「安心した」