【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)
第8章 春夏秋「冬-2」
湯気の立ち込める浴室は、
外の冷たい空気とはまるで別世界みたいだった。
お湯が静かに揺れる音。
シャンプーの甘い香り。
何度も一緒に入っているから、
今さら変に緊張することも……ない。
乙骨「熱くない?」
「うん、大丈夫」
蘆屋が湯船へ肩まで浸かると、
向かい側に入った乙骨がほっとしたように息をつく。
しばらくは静かな時間だった。
ぽちゃん、とお湯が揺れる音だけが響く。
けれど。
「…………」
妙に視線を感じる。
が首を傾げる。
「……憂太くん?こっち見てる?」
すると憂太くんは、はっ、としたように目を逸らした。
乙骨「え、あ、いや……」
明らかに挙動不審。
けれど数秒後、またじーーーっと見てくる。
「……?」
乙骨「なんか……」
乙骨が言いづらそうに口を開く。
乙骨「さん……その……」
耳がじわじわ赤くなっていく。
乙骨「そ、育った……??」
「……そ、育った?」
数秒の沈黙。
蘆屋がぽかんと固まる。
憂太くんは慌てて両手をぶんぶん振った。
乙骨「い、いや違っ、変な意味じゃなくて!!」
「変な意味って、、、」
乙骨「ちが、なんか前より……その……」
言葉を探して視線が泳ぐ。
けれど結局また見てしまって、さらに赤くなる。
蘆屋はじわじわ恥ずかしくなってきて、
ばしゃっとお湯をかけた。
「な、なに?」
乙骨「あっ、え、ご、ごめんなさい!なんでもない、、、」
浴室に二人の声と、お湯の跳ねる音が響いた。
湯気がゆらゆら揺れて、頬をほんのり熱くする。
乙骨「……さん」
乙骨が小さく呼ぶ。
「ん?」
乙骨「……こっちにおいで」
優しい声だった。
乙骨「こっち」
手が優しく誘導する。
蘆屋はその誘導のまま素直に体の向きを変える。
背中を乙骨の胸へゆっくりと預けた。
「どうしたの…?」
お湯がちゃぷん、と揺れた。
背中越しに体温が伝わる。
乙骨はそのまま後ろからぎゅっと抱きしめるように腕を回した。
湯船の熱とは違う温かさ。