【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)
第8章 春夏秋「冬-2」
全部が混ざった目で、直哉は真正面から蘆屋を見据える。
空気が揺れる。
彼もまた呪力を構え、ゆっくり足を踏み出した。
直哉「ええやん──」
楽しそうに口角を吊り上げる。
直哉「どっからでも、かかっ──」
その言葉を、蘆屋の声が遮った。
「残念ながら」
静かな声音。
けれど領域全体に響く。
「私の領域に入ったら、もうおしまいです」
その瞬間。
ぞわっ――と。
空間を漂っていた黒い呪力が、一斉に動いた。
直哉「……っ!」
直哉の表情が変わる。
闇そのものが意思を持ったみたいに、四方八方から襲いかかる。
避けるより早く。
黒い呪力が直哉の首へ絡みついた。
直哉「ぐっ……!」
一気に締め上げられる。
空中へ引きずり上げられるように身体が浮き、
直哉の喉から掠れた息が漏れた。
黒い呪力はまるで“さっきの再現”みたいだった。
容赦なく。
逃がさず。
首へ食い込んでいく。
は静かに立ったまま、その気配をまっすぐ捉える。
見えていないはずなのに。
領域そのものが、彼の位置も、呼吸も、呪力の流れも全部教えてくる。
「……どうですか」
掠れていたはずの声は、もう震えていなかった。
「自由を奪われる気分は」
今度は、直哉の喉が苦しげに鳴る。
領域のソレが、さらに強く締め上げた。
「ふふ、いい声ですね。顔が見えないのが残念です。」
黒い呪力が、容赦なく直哉の首を締め上げる。
空間そのものが敵意を持っているみたいだった。
逃げ場はない。
苦しげに呼吸を乱す直哉へ向けて、
蘆屋は静かに口を開いた。
「……次は、、どうして欲しいですか?」
その言葉に、直哉の目がぎらりと細くなる。
直哉「っ……く、そ……がッ……」
喉を潰されながら、それでも睨み返してくる視線。
殺気と怒り。
けれど、どこか愉しそうですらある歪んだ目。
黒い呪力がさらに軋む。
その瞬間だった。