【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)
第8章 春夏秋「冬-2」
お風呂から上がったあと、何事もなかったかのように
髪をタオルで拭いていた。
「虎杖くん、ドライヤーってどこかな?」
虎杖「あっ、これこれ!」
虎杖は慌てて洗面台の横からドライヤーを手渡す。
「ありがとう」
ブォォ……と静かな音が脱衣所へ響き始める。
濡れた髪を乾かしながら、蘆屋は少し困ったように笑った。
「やっぱり、まだ距離感慣れないなぁ……」
その言葉に、虎杖の脳裏へ数十分前の光景がフラッシュバックする。
水滴。
濡れた肌。
慌てて隠された胸元。
虎杖「っ!!!!」
「虎杖くん?・・・どうかした?」
ドライヤーを止めて首をかしげる。
虎杖「な、なんでもない!!!」
虎杖は勢いよく立ち上がった。
虎杖「お、俺もシャワーしてくる!!」
「え? あ、うん」
半分逃げるみたいに浴室へ駆け込む。
扉を閉めた瞬間。
虎杖「まずいまずいまずいまずい……」
頭を抱えた。
虎杖(冷静になれ。
落ち着け。
相手は先生だ。
しかも困ってる状態で、助けなきゃいけない立場で——)
なのに。
視線を下げて、虎杖は絶望した。
虎杖「……うわぁ」
しっかり反応している。
完全に元気だった。
虎杖「いや、無理だろあれは……!」
思い出すな。
考えるな。
そう思うほど、余計に想像してしまう。
虎杖「っあーーーもう!!」
虎杖は熱くなった顔を両手で覆う。
しばらく葛藤したあと。
虎杖「……しかたない……」
誰に言うでもなく、小さく呟いた。
浴室にはシャワーの音とともに虎杖の吐息が漏れた。
虎杖「・・・っ、はぁ、、、」
・
・
・
数十分後。
ようやく落ち着きを取り戻した虎杖は、
ぐったりした顔で浴室を出た。
虎杖「……はぁ……」
生気の抜けた顔だった。
するとリビングで髪を乾かし終えた蘆屋が、音に気づいて振り返る。
「虎杖くん?」
虎杖「っ!?」
その声だけで、また心臓が跳ねた。
「ど、どうしたの?」
虎杖「……いや、なんでもない……」
虎杖はふらふらとソファへ座り込む。
元気なさげな声に首を傾げた。