【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)
第8章 春夏秋「冬-2」
気づけば、テレビの音はとっくに消えていた。
代わりに部屋へ流れているのは、暖房の低い駆動音だけ。
虎杖「——えっ」
ふと壁の時計を見た虎杖が、声を上げる。
虎杖「うわ、もう23時じゃん!?」
「話し込みすぎちゃったね」
虎杖「だね!でも先生の話すっげー好き!」
虎杖は笑いながらソファへ倒れ込んだ。
「そう?」
蘆屋も、小さくほほ笑む。
すると虎杖は、ふと思い出したように身体を起こす。
虎杖「あ、そうだ」
「?」
虎杖「風呂入る?」
その瞬間。
数秒遅れて、虎杖の動きが止まった。
虎杖「あ」
「……?」
虎杖「いや、えっと……その」
今さら気づいたように慌て始める。
虎杖「目、見えないと危なくない!?・・・カナーっと、、」
「大体の位置が分かれば大丈夫だよ」
くすくすと笑いながら言う蘆屋をみて、
虎杖は少しだけ肩の力を抜いた。
虎杖「そっか……ならよかった」
それでもどこか心配そうなまま、虎杖は立ち上がる。
虎杖「じゃ、案内するね」
浴室までゆっくり歩きながら、虎杖は細かく説明を続けた。
虎杖「ここが脱衣所!」
声を頼りに慎重についていく。
浴室へ着くと、虎杖はボトルをひとつずつ手に取った。
虎杖「えっと、これがシャンプー!」
次に別のボトルを持たせる。
虎杖「こっちがトリートメント!
で、これがボディーソープ!」
丁寧な説明に蘆屋は思わず小さく笑う。
「ありがとう」
虎杖「あと、滑りやすいから気をつけてね!」
そう言って、虎杖は扉へ手をかける。
虎杖「じゃ、閉めるけど……なんかあったら呼んで!」
そっと扉が閉め、リビングへ戻った虎杖は、ソファへ腰を下ろした。
ふぅ、と息を吐く。
なんだかんだ緊張していたらしい。
けれど。
数分後。
「ひゃあっ……!!」
浴室の方から、小さな悲鳴が聞こえた。
虎杖「っ!?」
虎杖は反射的に立ち上がる。
バンッ!!
勢いよく扉を開けた。
虎杖「先生!? 大丈夫——」
そこまで言って、固まった。
水滴を纏った蘆屋が、そこに立っていた。