【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)
第8章 春夏秋「冬-2」
乙・伏「……」
伏黒と乙骨の視線がさらに冷える。
しかし蘆屋だけは、その空気をうまく読み取れなかった。
「あ、えっと……」
不安そうに指先が包帯へ触れる。
「やっぱり、これ外した方がいい……!?」
途端に焦った声になる。
乙骨は慌てて首を横に振った。
乙骨「ち、違います! さん、大丈夫ですよ。
似合ってます」
「え……」
乙骨「その……ただ、ちょっと、なんというか……」
言葉を濁した瞬間。
蘆屋の顔がみるみる赤くなる。
「や、やっぱり外す~~……」
慌てて包帯へ手を伸ばそうとする。
乙骨「ち、違いますって! そうじゃなくて!」
乙骨が必死に止めた、その時。
五条がニヤニヤしながら割り込んできた。
五条「憂太も男だもんね~! わかる、わかる!」
乙骨「五条先生っ!!」
乙骨が珍しくぷん、とした声を上げる。
その様子に、虎杖は「え、なになに?」ときょとんとしている。
一方、伏黒だけは静かにため息を吐いていた。
そして、虎杖がふと首を傾げた。
虎杖「そういえば、蘆屋先生、ここまでどうやってきたの?」
その言葉に、部屋の視線が自然とへ集まる。
は少しだけ考えるように間を置いてから、ゆっくり口を開いた。
「あぁ……えっと」
包帯へそっと触れる。
「呪力を一定範囲に流しておけば、だいたいの物の位置は分かるというか……」
虎杖「へぇ」
虎杖が素直に目を丸くする。
「壁、とか、ドア、とか、段差、とか……」
蘆屋は指先を小さく動かしながら続けた。
「細かいものは見えにくいんですけど、ゆっくりなら、なんとなく……」
その説明を聞きながら、乙骨は静かに眉を寄せる。
伏黒も腕を組んだまま黙っていた。
すると五条が、少しだけ真面目な声を落とした。
五条「ま、諸々考慮して、1.5〜2メートル範囲だけはOKしたけど」
部屋の空気が少しだけ引き締まる。
五条「それ以上はしない約束だから」
軽い口調なのに、有無を言わせない声音だった。
蘆屋はぴくりと肩を揺らす。
「わ、分かってます……」
少し小さくなる声。
さっきまで和やかだった空気が、一瞬だけ静かになる。