【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)
第7章 春夏秋「冬-1」
吐息が漏れる。
伏黒の呼吸も、
少しずつ乱れていた。
静かな水音。
濡れた衣擦れ。
近すぎる体温。
伏黒は蘆屋を抱き締めたまま、
首筋へ顔を埋める。
「……。」
蘆屋は抵抗しなかった。
ただ、
熱くなった頬のまま、
されるがまま目を閉じる。
伏黒の唇が触れるたび、
心臓が大きく跳ねた。
伏黒「……っ。」
浅くなった呼吸が、
首元へかかる。
伏黒は一瞬だけ動きを止めたあと、
また静かにキスを落とす。
ガチャン――。
重たい音と共に、
部屋の鍵が解放される。
床を満たしていた水は既に引いていた。
ちゃぷ、ちゃぷ、と。
水溜りの上を歩く、静かな水音だけが響く。
「……さ、寒……っ。」
水が引いたあと、
今度は一気に冷気が襲ってきた。
真冬。
濡れた制服。
体温はどんどん奪われていく。
蘆屋の肩が小さく震えた。
伏黒「……一回戻りましょうか。」
「……う、ん。」
二人とも、
びしょ濡れだった。
靴の中まで水が入り、
歩くたびにぐしゃ、と嫌な音がする。
伏黒「確か、最初の部屋に暖炉がありましたよね」
「う、うん、、、2つ目の部屋から、毛布も持ってこ、、、」
伏黒「ですね、」
部屋に着くなり、伏黒はすぐに火をつける。
ぱち、と小さな火が灯り、
徐々に暖かさが広がっていく。
「はぁ………。」
蘆屋は暖炉の前へ座り込み、ほっと息を吐いた。
けれど。
服は完全に濡れている。
当然、着替えなんて無い。
「……乾かすか。」
伏黒「・・・ですね。」
伏黒は濡れた上着を脱ぎ、
暖炉の近くへ掛ける。
蘆屋も少し躊躇ったあと、上着を脱いだ。
ぱちぱちと火が鳴る。
静かな部屋。
そして。
伏黒「……。」
沈黙。
数秒後。
もう1枚脱ぐ。
伏黒「……。」
目のやり場に困る。
さすがにこの状況はまずい。
「ん、しょっと、、、だいぶ冷えちゃったね。」
伏黒はその毛布を手に取ると、
当然みたいに蘆屋の隣へ座った。
伏黒「そうですね。・・・風邪、引かないでくださいね。」
「伏黒くんもね。」
他愛ない会話をする。
いつもより少しだけくすぐったい。