【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)
第7章 春夏秋「冬-1」
〜 5部屋目 〜
五つ目の部屋へ足を踏み入れる。
ギィ……。
古びた扉が閉まり、背後で鍵が掛かる音が響く。
ぱさり。
テーブルの上へ、
一枚のカードが落ちる。
伏黒がそれを手に取ろうとした、その瞬間。
ゴゴゴゴ……ッ!!
「!?」
突然、
部屋全体が激しく揺れた。
床が軋む。
壁が鳴る。
照明が点滅する。
「な、なに……っ!?」
伏黒「先生、こっち――!」
次の瞬間。
床が、左右へ割れた。
「――えっ!?」
二人の間へ、
巨大な壁がせり上がる。
轟音。
分断。
伏黒「蘆屋先生!!!!!!!」
互いに手を伸ばす。
けれど。
間に合わない。
壁は一瞬で天井まで閉じ、
二人の姿を完全に遮断した。
「伏黒く――」
言い終わる前に、
景色が切り替わる。
静寂。
薄暗い空間。
蘆屋は、
見知らぬ部屋へ一人立っていた。
「……。」
心臓が嫌な音を立てる。
目の前には、
どこまでも続く灰色の壁。
窓も無い。
出口も見えない。
中央のテーブルには、
一枚のカードだけが置かれていた。
震える指で手に取る。
『迷路』
『制限時間 3時間』
「……っ。」
今までずっと、
伏黒が隣にいた。
静かでも。
無口でも。
そこにいるだけで、
安心していたのだと気づく。
一人になった瞬間。
不安が、一気に押し寄せる。
「……だめ。」
小さく息を吐く。
「しっかりしろ……私。」
ぎゅっと自分の腕を掴む。
「私は教師。」
呼吸を整える。
「伏黒くんを、探さなきゃ。」
そう言い聞かせ、歩き出しす。
コツ。
コツ。
足音だけが響く。
無機質な壁。
同じ色。
同じ通路。
右を向いても。
左を向いても。
景色が変わらない。
「……。」
どれだけ進んでも、人の気配が無い。
伏黒の足音も。
声も。何も聞こえない。
ただ、静かすぎる空間だけが続いていた。
「……あれ。」
ふと、足が止まる。
壁の傷。床の染み。
「……さっき、通った……?」
嫌な汗が滲む。