【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)
第6章 春夏「秋」冬
~ その後(五条) ~
高専近くの小さな喫茶店。
窓の外では冷たい秋風が街路樹を揺らしていた。
店内にはジャズが小さく流れ、コーヒーの香りが静かに漂っている。
五条は窓際の席へ深く腰掛けながら、片手でカップを持っていた。
黒いコーヒーから白い湯気が立ちのぼる。
テーブルの上にはスマホ。
その視線が何度目かのように画面へ落ちた、その時。
――ピロン。
通知音。
五条「ん?」
スマホを手に取る。
表示された名前を見て、ふっと口元が緩んだ。
。
メッセージを開く。
最初に送られてきたのは写真だった。
畳の上に倒れ込んでいる禪院直哉。
その手前で彼女がべっと舌を出している。
完全に“やっちゃった”と言わんばかりの顔。
五条「……ぶはっ。」
思わず吹き出す。
その直後。
さらにメッセージが届く。
『討伐成功!ですね!』
五条「……ふーん。」
喉で笑いながら、五条は画面を眺めた。
軽い調子で返しそうになって――ふと、指が止まる。
視線が写真へ戻った。
床に倒れた禪院直哉。
禪院家次期当主候補。
術師としても相当な実力者。
五条(あれを使ったのか・・・?
禪院直哉ともなれば、そうとう警戒心は強いだろうし、
それに、供給と同様に相手に触れていなければならない・・・・・
つまりそれは・・・・)
五条は小さく息を吐き、カップを傾ける。
苦いコーヒーが喉を落ちた。
それから。
五条「……悪い女だねぇ。」
ぽつり、と呟く。
どこか面白がるような声音。
けれど、その青い瞳は静かに細められていた。
窓の外では、冷たい秋風が夜の街を吹き抜けていく。