【呪術廻戦】年下のきみが可愛くて。/みんな×主(先生)
第6章 春夏「秋」冬
~ その後(禪院家) ~
……重い。
最初に感じたのは、それだった。
薄暗い視界。
障子の隙間から差し込む夕暮れの残り光。
どれくらい意識を失っていたのか分からない。
直哉は低く息を吐き、ゆっくり瞼を開けた。
頭が鈍く痛む。
身体の奥に妙な気怠さが残っていた。
直哉「……は。」
掠れた笑いが漏れる。
ゆっくり身体を起こしながら、襟元へ手をやった。
そこにはまだ、微かに残っている。
柔らかな感触。
熱。
絡みつくみたいな呼吸。
意識を手放す寸前まで触れていた唇の感覚が、やけに鮮明だった。
直哉「……あの女。」
低く呟く。
苛立ち混じりの声。
直哉「やりよった。」
完全に嵌められた。
あの瞬間。
自分が完全に気を逸らしていたことも分かっている。
術式。
おそらく呪力干渉系。
しかも気付かれへんレベルで流し込みやがった。
直哉は舌打ちするように眉を寄せた。
直哉「……ふざけた女や。」
気絶する寸前まで交わしていた熱が、まだ身体に残っている。
首筋に触れられた感覚。
甘えるみたいに距離を詰めてきた呼吸。
静かな瞳。
直哉「……っ、クソが。」
乱暴に髪をかき上げる。
妙に身体が熱い。
あれは完全に術式のための誘導だった。
利用された。
直哉は深く息を吐き、苛立ったように机へ肘をついた。
障子の向こうでは、冷たい夜風が木々を揺らしている。
静かな部屋の中。
直哉は小さく舌打ちした。
直哉「……次会ったら、絶対タダで済むと思うなよ。」
低く落ちた声だけが、静かな和室へ残った。
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