第2章 2人の日常
ほんの少し触れた、宗四郎様の指の感触が忘れられない。
胸の下側が熱い……。
一度深呼吸をしてテーブルの上を整えてから、私も寝室へ向かう。
扉を開けるとチラッと視線を投げられ、ベッド脇まで行けば、布団がふわりと上がる。
「おいで」
滑り込むように布団の中に入っていけば、その逞しい腕に収まった。
幼い頃からずっと一緒にいて、お互いの距離など、ほぼゼロに近い。
だが、お風呂などの境界線はしっかり引いている。はず……。
昔はお風呂も一緒だった。
「ほんまにええの?」
腰を撫でた指が裾から少しだけ入ってきた。
拒むことをせず、「はい」と答える。
だがすぐに手は離れ、背中へと回って抱き締められた。
ギリギリと音が鳴りそうなほどきつく。
「苦しいです……」
「……男知らんやろ。……もうええ。寝よ?」
私にとっての男は宗四郎様だけ。
だから、宗四郎様の全てを知りたい。
柔らかい"おやすみ"に返事をして、目を瞑った。