第3章 崩壊の前触れ
宗四郎様は私の告白をどう思ったんだろう。
私の気持ちに答えはくれるのだろうか。
わからない。
宗四郎様は私の"好き"に返してくれなかった。
「してもええ言うとったよな?僕に気持ちがなくてもええん?」
それが、宗四郎様の答えですか?
「婚約者でしたら、そういうこともするかと……」
だかもう、婚約の話もなくなるだろう。
宗四郎様のご両親次第だが。
「ほな、しよか。今は婚約者なんやろ?」
「……どうして……今なんですか?婚約もなくなるかもしれないのに……私が好きだと言ったからですか?酷いです」
心はくれないのに、私の身体が欲しいと言うの?
背中から後頭部に移った手は、優しく髪を撫でた。
「すまん、ちゃうねん。僕もようわからん。……僕と紫音の"好き"は違う。せやけど、欲しいねん」
私は何も答えなかった。
宗四郎様はそのまま私を抱え、寝室へ行く。
同意もなしに宗四郎様は本当にするのか、私は試してみたくなった。
宗四郎様は、本当はどういう人間なのか確かめたい。