• テキストサイズ

不変の隣【保科宗四郎】

第3章 崩壊の前触れ


スマホを持った手首を掴まれた。
ギリギリと音が鳴る。
恐らく宗四郎様はそこまで力を入れているとは気づいていない。

「そういうんはあかんやろ。なぁ紫音、どしたん?」

顔には出さず、手首の痛みに耐える。
チラッと見えたスマホの画面は、メッセージアプリのトーク画面を映していた。

通知音まで消して、あなたは今、誰と連絡を取っているの?
自分で言ったんじゃない、"幼馴染"だって。

どうして隠すの?
どうして私はこんなに気にしているの?

手首を掴んだまま、スマホを取り返そうともしない宗四郎様を見て、指だけを動かした。
ほんの少しだけ画面が見える。

"またしてください♡"
相手からのメッセージだけが見えた。

――何をしてたの?
眉間に力が入る。

「紫音、あかんよ?」

宗四郎様の顔を見る。
怒ってもいないし、笑ってもいなかった。
ただ優しい顔をしているだけ。

「痛いです。離してください……」

力を緩めたので、スマホを彼の胸に置いて、頭の下から膝を滑らせた。

「……お風呂、そろそろです」

リビングを出て自分の部屋に向かった。

/ 75ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp