第2章 2人の日常
「思っとったんやけどさ……なんで敬語なん?昔はちゃうかったやん。そーしろーくん言うてさ」
「そうした方がよろしいかと思いまして……」
寝る前にベッドの中で聞かれて、そう返した。
宗四郎様は「好きなようにしたらええ」と言う。
宗四郎様の腕を枕にしながら、2人で天井を見上げる。
「宗四郎……様」
呼び捨てに挑戦して、結局諦めた私を宗四郎様はケラケラと笑った。
少し恥ずかしくなって、宗四郎様の脇腹に指を突き刺す。
そこまで強く刺したわけでもないのに、大袈裟に「いったぁ!!」と騒ぐ。
泣き真似をしながら抱き寄せられ、その腕の力に絞め殺されるかと思った。
「宗四郎様っ!苦しいです!寝ますよ」
「ん、おやすみ。気をつけて寝ぇや?隣に獣おるからなぁ」
獣って……いつも何にもしないくせに。
「おやすみなさい」と答えて、宗四郎様の胸に擦り寄った。