第2章 2人の日常
やってもうた……ちゃうねん、紫音が悪いねん。
髪にキスなんてしよるから……。
執務室の自分の席で、机に項垂れた。
めっちゃやらかかったな。もっぺんしたい……。
「あぁ〜……」
「副隊長、どうしたんです?」
小隊長の中之島が話しかけてくるが、頭の中は紫音の唇のことで頭がいっぱいだった。
「んー。ちゅーはあかんな……」
「は?」
スッと起き上がって目の前のモニターと睨み合う。
もう少しで試験が始まる。
だらだらしとる暇はない。
それが終わったら、親に紫音のことを聞いてみよう。
マウスから手を離してすぐ近くを撫でる。
デスクを見回し、全てのポケットを触る。
仕事用のスマホがない……。