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まだここにいる【ワンピース サンジ】

第15章 冬島


白い人影たちが、静かに崩れていく。

雪みたいに。

光みたいに。



「きえ……」

女が小さく呟く。


でもその声は、さっきまでみたいに苦しそうじゃなかった。



チョッパーが周囲を見回す。

「戻ってる……?」



重かった空気が、少しずつ薄れていく。

遠くで聞こえていた鐘の音も、止まっていた。



ローが静かに言う。

「能力が解け始めた」



壁のひび割れた白さが消えていく。

歪んでいた景色が、少しずつ元の部屋へ戻る。



女は涙を零したまま、みかを見ていた。

「……なくならないの?」



みかが小さくうなずく。



「うん」



「一緒にいたことは、ちゃんと残るよ」



ベッドの上の本体の指先が、ぴくりと動いた。



ウソップが飛び上がる。

「うお!?動いた!!」



チョッパーも慌てて駆け寄る。

「脈が少し強くなってる!」



ローの目が細くなる。

「戻ってきたか」



女がゆっくりベッドの方を見る。

ぼやけていた輪郭が、少しずつ薄くなっていく。



「……あ」



自分の身体を見下ろす。

少し困ったように笑った。




「帰れる」
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