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まだここにいる【ワンピース サンジ】

第15章 冬島


部屋が静かになる。

壁の人影たちも、ぴたりと止まった。


女はただみかを見ている。



みかがゆっくり言葉を続ける。

「ずっと一人だったわけじゃない」



「今も、そうじゃないし」



サンジの手が、肩を軽く引き寄せる。



チョッパーも小さくうなずいた。

「うん……!」



女の表情が揺れる。

困ったみたいに。

泣きそうに。



「でも」

小さな声。



「また、一人になる」



その瞬間

部屋の空気がまた重くなりかける。



ローが低く口を開いた。

「ならねぇよ」



全員の視線が向く。



ローはベッドへ近づく。

眠ったままの本体を見る。



「お前を忘れてねぇ奴がいた」



白い部屋の隅。

小さな机。

その上には、乾いた花が置かれていた。



古い絵本。

飲みかけの薬。

何度も交換された跡のある水差し。



ローが静かに言う。

「誰も来なかった部屋じゃねぇ」



女の目が揺れる。



「……うそ」



「嘘じゃねぇ」



ローは花を見る。

「長い間、世話されてた痕跡がある」



女の呼吸が乱れる。

部屋中の人影たちが、不安定に揺れ始めた。



「じゃあ……なんで」



「なんで、起きないの」
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