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まだここにいる【ワンピース サンジ】

第15章 冬島


みかの呼吸がわずかに乱れる。

帰ってきて

その言葉だけが、妙に胸に残った。

知らないはずなのに。

どこかで聞いた気がする。

サンジがみかの肩を引き寄せる。

「聞くな」

低い声

雪の奥の人影の表情が、わずかに歪んだ。

悲しそうにも見えた。

周囲の住民たちが、一斉に口を開く。


「かえってきて」


同じ声。

同じ温度。

ウソップが悲鳴を上げる。

「うわぁぁもう無理だってぇ!!」

チョッパーも半泣きでサンジのコートを掴む。

「増えたぁ……!」

ルフィだけは眉をひそめていた。

「……なんか、変だな」

ローが小さく目を細める。

「何がだ」

ルフィは人影を見る。

「こいつ、助け呼んでるだけじゃねぇ気がする」

雪が強く吹く。

白い視界の向こう。

人影がゆっくり首を傾けた。

そして初めて。

少しだけ笑った。


「さみしい」


町中の住民たちが、一歩前へ出る。
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