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まだここにいる【ワンピース サンジ】

第15章 冬島


「空っぽ……?」

ルフィがそのまま聞き返す。

ローは小さく舌打ちする。

「説明してる暇はねぇ」


雪の奥の人影が、一歩前へ出た。


同時に

周囲の住民たちも、ぴたりと同じ動きをする。

まるで町全体が、ひとつの生き物みたいだった。

ウソップが震える

「もうやだこの島ぁ……!」

チョッパーも涙目になる

「帰ろうよぉ……!」

でもみかの耳には、別の音が混ざり始めていた。

鐘の音。

誰かの泣き声。

遠くで開く扉の音。


『ひとりにしないで』


知らないはずの声なのに。

胸の奥が、妙に痛む。

みかの足が止まる。

雪の奥の人影も止まった。

サンジが気づく。

「……反応してやがる」

ローの顔が険しくなる。

「感情を拾われるな」

でも、人影はもうみかしか見ていなかった。

ゆっくり

本当にゆっくりと、腕を伸ばしてくる。


「帰ってきて」


その声だけは。

今までよりずっと、人間らしかった。
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