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【刀剣乱舞】神様に恋した猫【完結】

第4章 見えている奴は、見て見ぬふりをするな。


(大倶利伽羅視点)

――理解はした。
あの子供と、あの猫が同じものだということ。
力の仕組みまでは知らない。だが、どうでもいい。

(……くだらない)

本来なら、関わる理由はない。
むしろ距離を取るべきだ。
厄介事の匂いしかしない。

 ――それなのに。

「……来たか」

いつものように声をかけている。

石段の上。
小さな猫が、こちらを見上げる。

ヒスイ。
そう、名前も知っている。

猫の姿でも、人の姿でも、同じ名前で呼べるようになった。
それだけのこと。
ただそれだけ。
なのに――

(……足が止まる)

以前より、長くいる。
以前より、手が離れない。
以前より、気にしている。

「……無理をするな」

撫でながら、自然と口に出る。
返事はない。
猫はただ、目を細めるだけだ。
それでいいはずなのに。

(……違う)

ふと、思う。
あの姿を知ってしまったからか。

この沈黙が“言葉を飲み込んでいる”ように感じる。
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