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PRISM LINE【ワールドトリガー】

第5章 無重力に花は咲く



「なんで太刀川さんがいるの」
「風間さんの助っ人。あの人体調悪いんだと」
「さっき風間さんと話しましたけど、そんな感じしませんでしたよ?」
「……そうだっけか?」


視線も合わさず、どこ見てんのか分かんないこの人の挙動がこんな風になる時は、十中八九、口から出まかせを吐いてる時だ。バレバレの嘘をよく平気でつこうと思うのがすごい。

今日はランク戦だけじゃ物足りなかったのか、それとも初任務のあたしが何かやらかす事態を見越して笑いにきたのか。太刀川さんなら両方あり得る。そう思ったら、自然と顔が引きつりそうになった。


「で、あたしはどうすればいいんですか?」
「とりあえずゲートが開くまでは自由時間だな」
「自由時間って」


旧市街地の、雑居ビルの屋上から路地を見下ろす太刀川さんに指示を仰げば、何とも軽い返答。トリオン兵が出てこないとあたし達は何もすることがないし、出ないに越したことはないし、正論だとは思う。なのにこの人が言うといつも重要性に欠ける気がするのはなんで?

太刀川さんの隣、塀の外側に足を投げ出して座り込むと、落ちるなよ、お前たまに鈍臭いからなって、バカにしたような笑みを向けられた。


「グラスホッパーセットしてるから落ちても大丈夫だし」
「それは落ちながら機転効かせられるヤツの言い分だろ。お前は絶対頭から突っ込む派だ」
「失礼な、そこまでテンパりませんよ」
「自覚ないだけでいっつもそこそこテンパってるぞ?」


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