第31章 首切り服
【首切り服】
私の祖母と母、そして伯母の話を聞いてください。少し長くなります。
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あれは、私が10歳のときでした。
私は幼い頃から祖母が大好きでした。しかし、その頃には、祖母はちょっと変になってきていました。今思うと、認知症を発症し始めていたのかもしれません。それでも、祖母は私とよく遊んでくれたので、私は同居していた祖母の部屋をよく訪ねていました。
あの日、祖母がお勝手におやつを取りに行ったとき、私はふと祖母の部屋の押し入れを開けてみたくなりました。他のどこを見ても何も言わない祖母が、決して押し入れの中を見せようとしなかったので、私は以前から押し入れに特段の興味を持っていたのです。
こっそり開けてみたものの、中身は普通の押入れ。入っているのはパッと見ガラクタばかりです。それでも何かあるに違いないと私は奥の奥まで覗き込んでみました。
すると、押し入れの下の段、右の奥に、大きくてきれいな桐の箱がありました。私がそれを引っ張り出して開けると、中には深い紫の地に、菊と牡丹が極彩色で描かれた着物が丁寧に収められていました。私はそのあまりの美しさに思わず手に取ろうとしたとき、
「何をしている!!」
祖母が襖を開き、夜叉のような形相で私を睨みつけてきました。優しい祖母がそんな大きな声を出すのを聞いたことがありませんでしたので、私はびっくりして手を引っ込め、大きな声で泣いてしまいました。