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ときメモGS

第1章 【GS1】1章_姫条まどか 愛おしいほどに


夢主side

授業中、窓の外を眺めながら今朝のお母さんとの会話を思い出す。

「今日、家に誰もいないから、葉月くんでも呼んで一緒に晩ごはん食べたら? 尽もお友達の家にお泊まりだし」

(……えっ、それって二人きりってこと!?)

想像しただけで顔が熱くなる。
でも、せっかくのチャンスだし……勇気を出して誘ってみようかな。

放課後――
「美奈子!今日一緒に帰ろうや。ほんでカフェでも寄らへん?」

教室を出ようとしたところで、姫条くんに声をかけられた。

夢主「ごめん!今日ちょっと用事があって……本当にごめんね!!」

姫条「おう……。ほな、また明日な!」

寂しそうな姫条の顔に胸が痛む。

(にいやん、ごめん……!)

でも今は、真っ先にあの人を探したかった。

「あ、葉月くん!!」

下校の準備をしていた葉月くんを見つけて、駆け寄る。

葉月「夢主、どうした」

美奈子「あのね、寄り道しながら一緒に帰らない?」

葉月「ああ、いいぞ」

二人でゆっくり歩いて、いつの間にか教会の裏まで来ていた。

美奈子「ここに来ると、なんだか落ち着くんだ……」

葉月「俺も。……よく来るんだ」

美奈子「ふふっ、一緒だね」

潮風が心地いい。

沈黙が怖くないのは、彼だからかな。

深呼吸をして、心臓の音を落ち着かせてから切り出した。

美奈子「あのね、葉月くん。……今日、うちに来る?」

葉月「え、いいのか?」

美奈子「うん。今日、誰もいないの。だから……どうかなって思って」

葉月が少し目を見開いて、それからふいっと視線を逸らした。

視線を逸らしたあと、少しだけ沈黙が流れた。

彼の耳元が、夕日で赤く染まっているのか、それとも……。

少しの間のあと、彼は観念したように微笑んだ。

葉月「……じゃあ、お邪魔させてもらうよ」

美奈子「へへへっ、嬉しい!じゃあいこっか」

返事をもらってから、急に実感が湧いてくる。

(……待って。男の子を、しかも葉月くんを家に呼ぶなんて、めちゃくちゃ緊張するじゃない!)

赤くなる顔を隠すように、私は少し先を歩き出した。
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