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ときメモGS

第1章 【GS1】1章_姫条まどか 愛おしいほどに


夢主side
姫条「……待ちぃや」

聞き慣れた、でもいつもよりずっと低いトーンの関西弁。
振り返ると、そこにはポケットに手を突っ込んだ姫条くんが立っていた。

姫条「美奈子、自分、今日は俺と帰らへん? ほら、この間貸したCD、感想聞きたい思てたんや」

平然とした顔。いつもの明るい「にいやん」の笑顔。
でも、その目の奥だけは、一切笑っていなかった。

夢主「え、あ、でも……」
私が戸惑って葉月くんを見上げると、彼は不機嫌そうに眉を寄せ、姫条くんを鋭く睨みつけた。

葉月「……今日は、俺と帰る約束だ」
姫条「ええやんか、一日くらい。葉月、自分はモデルの仕事とかで忙しいんちゃうん? たまには俺に譲ってぇな」

姫条くんの、一歩も引かない圧。
クラスメイトたちの視線が集まる中、葉月くんはふっと息を吐き、意外にもあっさりと引き下がった。

葉月「……わかった。今日は、譲るよ」
姫条「お、話がわかるやん。サンキュな!」

姫条くんが私の肩に手を回し、半ば強引に歩き出そうとする。
……でも、その瞬間。
すれ違いざま、葉月くんが私の耳元で、姫条くんにも聞こえるような声で囁いた。

葉月「……美奈子。……また、夜に。昨日みたいに、待ってるから」

ドクン、と心臓が跳ねた。
昨日みたいに。……その言葉に込められた意味を、隣の姫条くんが逃すはずもなかった。

姫条「……っ、ほな、行こか。美奈子」

姫条くんの手が、痛いくらいに私の肩を掴む。
引きずられるようにして教室を出る私の背中に、葉月くんの静かで熱い視線が突き刺さっていた。
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