第2章 壱 かぶき町
万事屋の3人に連れられて、涼花はお世辞にも綺麗とは言えない長屋のような建物の前にいた。
涼花「これが兄上の……?」
銀時「そうだ、多分いないと思うけどな。」
神楽「アイツはバカだから、ずっと待ってチンピラケーサツどもに追われてるアルヨ」
涼花「知ってる……狂乱の貴公子、桂小太郎……昔はとても真面目だったけど、今はやりたいようにやってるみたいね。」
なんだか微笑ましいな、と思っていた。
銀時「お前、兄貴から俺の事とか聞いたことある?
涼花「そういえば、さっき思い出したの。坂田銀時……"白夜叉"の噺を。」
それを聞いた銀時は、少し苦笑いをしてから何かをいいかけた。
その時____
「おぉ、銀時じゃないか!それにリーダー、新八君も!」
懐かしいその声に、
ドクン
と、視界が揺れるほど胸が大きく鼓動を鳴らした。