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異世界転生悪役令嬢だと思ったら、本当の悪女はヒロインだった

第11章 令嬢は冷静です。さぁどうする? 後編


物語は動いていない。

だが、"登場人物"の“向き”は変わり始めている。
それで十分。
三日後。
学院では中間試験の成績が掲示された。
人だかりの中心で、ざわめきが広がる。

 
「また……首席?」

 
「ええ。エミリア様よ」

 
私は群衆の外側から掲示板を一瞥する。予想通りの結果。
だが目的は、成績ではない。“安定”感情に流されず、事件後も変わらず首席を取り続ける。
動揺していないという事実。それ自体が、ひとつの証拠になる。
背後で、ひそひそ声がする。

 
「本当に突き落とした人が、こんなに平然としていられるかしら」

 
「でも、リリアーナ様は……」

 
完全には揺れない。けれど、完全でもない。
 中立が、じわりと増えている。
昼休み。
中庭の一角。私は必ず複数の令嬢と共にいる。
孤立しない。密室を作らない。
そこへ、リリアーナが現れた。
偶然を装って。
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