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緋色の海に溶ける蜜情 【ONE PIECE 赤髪 R18】

第4章 不実な夜に、君の名を


驚きと混乱で、の思考は真っ白に染まった。
つい数時間前まで、彼は「大切にしたい」と自分を遠ざけ、一線を越えようとしなかったはずだ。
船長としての理性を盾に、彼女の献身を頑なに拒んでいた男が、今は獣のような独占欲を隠そうともせず、自分を腕の中に閉じ込めている。


「……何、を……。だって、シャンクスさんは……」

「あぁ、俺が間違ってた。お前の将来だの、身の振り方だの……そんな綺麗な理屈を並べてる間に、お前がいなくなっちまうなら、そんなもん全部ゴミ溜めに捨ててやる」


シャンクスは彼女の肩に顔を埋め、深く、呼吸を吐き出した。
彼の体温が、朝の冷たい空気の中で熱を帯びて伝わってくる。


「いいか、。もう遠慮はしねェ。お前がどこの誰に抱かれたなんて、どうでもいい。……全部、俺が上書きしてやる。二度と他の男を思い出せないくらいに、俺のことだけを刻みつけてやるよ」


その瞳に宿った熱に射抜かれ、は全身の力が抜けていくのを感じた。
先ほどまでの絶望や、投げやりな自暴自棄が、彼の圧倒的な熱量に溶かされていく。
無理やり連れ戻されることへの恐怖よりも、彼がようやく自分を「一人の女」として、狂おしいほどに求めているという事実に、身体の奥が疼くように反応してしまった。


「お前を失うくらいなら、俺はいくらでも最低な男になってやる」


シャンクスは逃がさないと言わんばかりに、彼女の細い腰を力強く抱き寄せた。
その腕は、彼女がずっと求めて止まなかった絶対的な支配に満ちていた。


「……シャンクス、さん……」


震える声でその名を呼ぶのが精一杯だった。
抵抗する術も、その意思も、彼の放つ苛烈な愛の前に霧散していく。
朝日を背負ったシャンクスは、彼女を軽々と片手で抱え上げると、迷いのない足取りで港に停泊するレッド・フォース号へと歩き出した。


二度と戻れない、逃げられない、熱くドロドロに溶け合うような「二人だけの時間」が始まろうとしていた。





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