緋色の海に溶ける蜜情 【ONE PIECE 赤髪 R18】
第10章 花の誘惑
「いくらなんでも遅すぎやしないか……?」
が兄弟に犯されている頃、病院の外で一人待たされていたシャンクスは、懐中時計の針がすでに一周回っているのを見て低く呟いた。
昨日の大騒ぎのせいで出禁を食らい大人しくここで待つようにと言われてはいたが、ただの解毒治療にこれほどの時間がかかるのはどう考えてもおかしい。
この島の事に疎いとはいえ、海賊として数々の修羅場をくぐり抜けてきた彼の直感が静かに警告音を鳴らし始めていた。
「おいおい……まさか何かあったんじゃねェだろうな」
胸の中に沸き起こる不穏な予感を抑えきれなくなったシャンクスは、医者に後でどれほど怒鳴られるかも覚悟の上で重い足取りで病院の扉を押し開けると、受付には突然入ってきた赤髪の海賊に怯えるナースが一人立っていた。
シャンクスは極力声を低く抑え、威圧感を抑えながら彼女に問いかける。
「すまねェな。さっき入った俺の連れの女はどうした? 治療にしちゃあ、随分と時間がかかってるみたいだが」
「え、あ……あの、その方なら、奥の突き当たりにある処置室で、先生たちが付きっきりで処置をされていますが……」
「……奥の処置室だな。ありがとよ」
ナースの言葉に短く応えると、シャンクスは長い廊下を大股で歩き始めた。
突き当たりにある処置室の前に辿り着き、中へ入ろうとドアノブに手をかけるが、ガチャガチャと音を立てるだけで扉が開くことはなかった。
(……鍵がかかってやがる。治療中の部屋に鍵をかける必要がどこにある?)
完全に不審を抱いたシャンクスは冷や汗を流しながら、静かにドアへと耳を寄せ中の様子を窺った。