第10章 本当に欲しかったのは*💙
素直すぎてやばくない?けどもう誤魔化さない。そんな余裕ない。
「俺、余裕あるふりしてるけどさ?ほんとは…めちゃくちゃ好き…」
震えた声で聞かれる。
「……今さら?」
「うん。今さら」
頬に触れて顔上げさせて、ちゃんと目を見て話す。
「名前つける。今から彼女。俺の」
目を丸くして泣きそうな顔して見つめてきた。
「ずっと欲しかったくせに。
これからは呼ぶときも理由がある。
…会いたいから会え、好きだから来い」
手を引いてソファに連れてって隣に座る。
「他の男の話いらねぇ。俺だけ見てればいい」
「うん」
「えっと…まだ疑われてる感じ?ちゃんと好きって言ったのに」
指で頬をつついたら少し笑いながら疑ってる目で見てくる。
「……信じていいの?」
「信じろよ」
即答して抱きしめた。
「今まで曖昧にしてたの全部俺が悪い。でもお前がいなくなる未来、想像したら無理だった。夜中に呼んでたのも本当は好きで会いたいの我慢できなかっただけ。他の男といるの想像するだけでイラつくし。冷たくしたのも嫉妬。でもこれからはちゃんと言う。不安にさせない」
ゆっくりキスして離れると今まで見たことない表情のがいた。
「そんな顔がずっと見たかったのかもな」
泣いてるけど少し嬉しそうなの手を有無を言わせず引いて寝室へ向かう。ドアを開けて一瞬振り向いて宣言する。
「…。今日は帰すつもりねぇから覚悟しろよ」
本当に欲しかったのは安心感でも都合の良い相手でもなかった。もうしかいらねぇから。
end.