第4章 アフレッタンドに駆り立てられる【もう一度〜死滅回游について】
高専に到着した虎杖たちは、それぞれ式神から降り、九十九や真希が待つ隠し部屋へ到着した。
そこでは九十九がソファに座っており、傍らには顔に大きな火傷を負った、眼鏡にショートカットの女性がこちらへ視線を向ける。
「久しぶり……ってわけでもねぇか」
「真希先輩⁉︎」
声音、それに いつもかけている眼鏡にも見覚えがあるが……酷い傷だ。一瞬 誰だか分からなかった。
ヒラヒラと手を振ってくる九十九に「ども」と会釈していると、「真希さん!」と乙骨が階段を駆け足で下りきった。
「もう動いていいの?」
「応、問題ねぇよ」
心配そうに眉を下げ、乙骨が真希の顔や身体を窺う。
「火傷は仕方ないさ。【反転術式】でも痕は残る。星良ちゃんならできるんだろうけどね」
「真希だけだったなら、姉さんも傷痕が残らないように【反転術式】を掛けたんでしょうけど……今の状況じゃ難しいですね。すまない、真希」
「星也さんが謝ることじゃねぇだろ。星良さんが来てくれなきゃ死んでた。それに、こんくらいの傷、大したことねぇ。むしろイカつくなって箔がついたろ」
星良の【反転術式】は彼女自身の術式に紐づいており、本来の【反転術式】なら困難な治療もこなす。それこそ、部位の欠損の修復もでき、傷痕すら残さない。
星也でも、それほどの【反転術式】は使えないという。だが、傷を負ってから時間経過と共に要求される呪力量が増え、数時間も経てば治癒は不可能のようだ。