夢幻泡影②【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】アンケート開催中
第21章 声にならないラメントーソ【熟む/膿む】
「――コガネ、ルール追加。結界を自由に出入りできるようにしてちょうだい」
「……は?」
ルール追加を求める津美紀に、伏黒は思わず息を詰めた。
『承認されました!』
〈総則〉
12.泳者は結界を自由に出入りすることができる。
「津美、紀……? なんで……」
詞織が震える声音で津美紀を呼んだ。
「闘う場所は好きに選びたいじゃない」
愕然とする伏黒たちに、彼女が振り返って微笑む。
その言葉は、自分が知っている姉から出るはずのないもの。
笑った顔も……違う! コイツは……!
「……オマエ……誰だ……⁉︎」
伏黒は冷や汗が止まらない。詞織も状況が理解できず混乱して動けない。
そんな中、星也が「動くな」と伏黒たちを庇うように前に出た。
「誰だ……ですって?」
顔を伏せて肩を震わせた“津美紀の姿をした得体の知れない誰か”。
ソレは口元に歪んだ笑みを刻んだ。
「あなたの姉さんよ! 伏黒 恵‼︎」
ケラケラと嗤うその様に、伏黒は呼吸の仕方を忘れた。
受肉したヤツは、器の脳から現代の知識を得る。
だから、脹相や宿儺、受肉した現代の泳者は、問題なく現代でも行動できる。
ならば、器の記憶を読み取り、張本人として振る舞うこともできたはずだ。
――なんで俺は、津美紀が覚醒型の泳者だと決めつけていたんだ⁉︎