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夢幻泡影②【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】

第3章 胸を突き刺すドロローソ【執行~あの場所】


「……誰だ?」

 虎杖の呟きに答える者はおらず、ビルの二つの人影が消えた。

 そして――……。


 ――ドゴンッ‼︎


 不気味な呪力を纏った男の着地と同時に、ガードレールもろとも道路が瓦礫と化する。圧倒的な呪力に空気がビリビリと悲鳴を上げていた。

 降り立ったのは自分と歳の変わらない黒髪の少年だ。高専の、それも白い制服を着ている。彼は右手で刀を持ち、酷く冷めた目で口を開いた。

「誰が虎杖くんの……何?」

 底知れない……それが第一印象だ。

「やはり、悠仁の死刑執行人か」

 そう言って、脹相が臨戦態勢の構えをとる。そこへ、「ちょい待って」と金髪の男が手を上げた。

「オレは味方やで。キミ、乙骨君やろ?」

 乙骨……前に伏黒から聞いたことがある。真希たちと同じ二年の先輩で、五条や星也と同じ特級術師だ。

「あなたは?」

「禪院 直哉特別一級術師……真希の従兄(いとこ)だ」

 真っ白な虎に乗って、星也が乙骨の傍らに降りる。

「星也さん……!」

 けれど、彼が虎杖に応えることはなく、そこからは これまでのような友好的な気配も感じられない。

「星也君か。特級二人でお出ましとは、えらい仰々しいなぁ」

「僕はただのサポートですよ……と言っても、憂太には必要ないでしょうが」

 星也がサポート?
 死刑執行人である乙骨の?

 それって……。

「オレもキミらと同じで、虎杖君を殺せって言われとる。安心しぃ。キミらの邪魔はせぇへん」

 星也の言葉と三人のやり取りに愕然とする虎杖へ、脹相が近寄って耳打ちしてきた。
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