夢幻泡影②【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】アンケート開催中
第15章 わずかに見えてきたスペランド
「さっきも言ったけど、来栖さんには事情を説明して、協力してもらえるよう話をつけてある。その後、“天使”の術式でこの結界に移動したんだ」
「仕事早っ!」
「兄さまだもの。当然でしょ」
「別に、何も珍しいことは……」
当然のことをしただけなのに、過大評価がすぎる。
「ってか、俺が言うことじゃないけどさ、来栖もよく引き受けてくれたな」
「あ、そういうこと聞きます? 野暮な人ですね」
ムッとした様子で華が虎杖を睨んだ。
「まぁ、私が独断で決めたことではありませんが……星也のお願いなら何だってやりますよ。だって……」
そこで言葉を区切り、華が熱のこもった視線を向けてくる。
「星也は私の『運命の人』ですから」
華の言葉に、詞織と虎杖はポカンとした表情をすると、星也を見た。
「兄さま……」
「えっと、星也さん。来栖に何かした?」
「いや……特に何も……」
確かに、札埜から助けたが……これほど好意を抱かれる心当たりはない。
「まぁ……『運命』かどうかは置いておくとして、協力してくれることには感謝してるよ。君がいないと話が進まないんだ。ありがとう」
「あ、えっと……いえ……それほどでも……」
顔を真っ赤にして照れる華に、星也は内心で首を傾げるしかなかった。