夢幻泡影②【呪術廻戦(死滅回游〜)/伏黒 恵オチ】
第11章 アディラートに奮い立つ【東京第1結界】
麗美について行き、伏黒はとあるマンションを訪れた。
そのまま上層階まで上り、言われるままに廊下を進む。そこで、足を止めた。
道を塞いでいるのは、無数の紙を蓑のように纏った長髪の男だ。
「……アンタ、日車か?」
「日車? あー……残念ながら、俺はレジィだ。君、騙されたの♡」
――レジィ・スター
所持得点:41点
片目を瞑るレジィの言葉に、伏黒はすぐに状況を理解した。
日車の情報を出しに まんまと罠にかかったというわけだ。おそらく、「日車は新宿にいる」という話も出まかせの可能性が高い。
背後にいる麗美を振り返り、冷めた視線で睨みつける。
「何、その顔。全ッ然 怖くないんだけど。言っとくけど レジィさま、マジで強――……」
「喋るな――時間の無駄だ」
低く短い言葉で麗美の言葉を遮り、伏黒は犬の影絵を作り、【玉犬】を呼び出す。すると、唐突に紙を纏った男――レジィが拍手をしだした。
「いやぁ、合格 合格」
「あ?」
「もういいよ、分かったから。その式神、相当だ。君、強いでしょ。弱けりゃカモって終わりなんだけどね。いいよ、君。仲間になろう」
背後で麗美の戸惑う気配を感じる。
予定にないアドリブ?
麗美の役目は初心者狩りで泳者を連れて来る役目だろう。その麗美が聞いていないということは、コイツはただの使いっ走りか。