【地獄楽】✼••極楽へ至らぬ者たち••✼【R指定】
第20章 ✼••┈••✼蓮✼••┈••✼
孤蘭は信じられないものを見る目で蓮(リエン)を見た。
何故そんなに嬉しそうに笑っているか、孤蘭には理解出来なかったからだ。
「…蓮…どこに行くの?今菊花(ジュファ)と桃花(タオファ)が…。」
二人のタオが消滅したのに、何故蓮は平然としていられるのだろう。
唇を震わせて泣いている孤蘭に、蓮はやっと彼女の心情に気が付いた。
「ああ…二人なら大丈夫だ。桂花(グイファ)に胚珠を守らせている。」
天仙を復活させることの出来る花の元。
そのことは孤蘭だって分かっている。
だけどそんな簡単に割り切れる感情じゃない。
孤蘭は差し出される蓮の手を凝視しながら、その場から動かないでいた。
「…どうした?孤蘭。君の望みを叶える。最後の時は私と居たいと言っていただろう?」
蓮は孤蘭の望みを叶えようとしているのだ。
孤蘭の体がもう持たないと、蓮には分かっていた。
そんな蓮の顔を見ながら、孤蘭はずっとあった違和感の正体に気が付いた。