【地獄楽】✼••極楽へ至らぬ者たち••✼【R指定】
第18章 ✼••┈••✼薄紅色の蓮の花✼••┈••✼
蓮が孤蘭を自分の研究室に連れて行ったのはその日のことだった。
孤蘭はその時に初めて盤古を見て、蓮の研究がどれほどの物か初めて知った。
「… 孤蘭。今から君の花化を早める。」
蓮にそう言われて孤蘭は彼の側にゆっくりと歩いて行った。
側に来た孤蘭の肩に手を置き、孤蘭の顔を伺う蓮の顔にはまだ迷いがあるようだ。
「孤蘭の胚珠(植物の種子になる器官)を取り出して、天仙と同様に孤蘭を再生させる。」
孤蘭は蓮の説明に小さく頷いて、蓮の胸に顔を埋めた。
そっと小さな肩を蓮が抱きしめた。
「…花化を進めるから今の君は…。」
「…うん…分かってる。この体を維持する時間が短くなるのね。」
蓮は孤蘭を抱きしめている腕に力を込めた。
まるで今の孤蘭の形を確かめるように。
子供を産む必要が無くなったこの体がどうなってもよかった。
「…蓮…、私…。あなたが好きなの。」
それよりも大きい蓮を思う気持ちの方が、孤蘭には命が尽きるよりも大切なことだった。