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かぐや姫だって幸せになりたい!!【銀魂 坂田銀時】

第4章 彼はかぐや姫を取り戻したい!!


夕暮れの河原。
橙色から深い紫へと溶けていく空の下を、二人はゆっくりと歩く。
銀時はふと足を止め、静かに流れる川面を見つめた。


「……」

「はい、銀さん」

「……一千年。……お前が一人で、あの場所で何を思ってたのか、今の俺には想像もつかねー。……俺が吐いた適当な嘘のせいで、お前をそんなに長いこと縛りつけちまって……。本当に、悪かった」


銀時の声は低く、ひどく真摯だった。


「それから……。一千年も俺を見つけようとしてくれて、待っててくれて……。ありがとな」


「銀さん……」



が言葉を返そうとした瞬間。
不意に視界が銀色の髪に覆われ、柔らかな感触が唇に落ちた。



「……っ!?」



は驚きで固まり瞳を丸くした。
銀時からの初めての、優しい口付け。
離れた銀時の顔は照れ隠しか、微かに赤らんで見えた。


「……一千年前の俺も、今の俺も。結局、お前がいないと何にもできねーダメ男なんだよ。……だから、責任取れ」


銀時は、呆然とするをそのまま力強く腕の中に引き寄せた。


「一生、俺の側にいろ。もう月にも、どこにも行かせねー。……今度は俺が、お前の時間を全部、使い切ってやるからな」


の視界が、一気に涙で滲んだ。

一番聞きたかった言葉。一千年の孤独を、すべて光で塗りつぶすような温かな抱擁。


「……はい……。はい……っ! 私、もうどこにも行きません。銀さんの隣で、銀さんと一緒に、おじいちゃんとおばあちゃんになるまで……ずっと、ここにいます……!」


は銀時の背中に手を回し、その胸に顔を埋めて泣き笑った。
二本の簪が、月明かりの下でカチリと音を立てて触れ合った。




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