かぐや姫だって幸せになりたい!!【銀魂 坂田銀時】
第1章 かぐや姫は好きな人に自力で会いに行く!!
「……たく、勘弁してくれよ。俺ァ今日、酒を飲んでゆっくり寝る予定だったんだが」
ぶつぶつと文句を言いながらも、銀時は彼女を背負い、勝手知ったる万事屋へと連れ帰った。
神楽や新八がいない静かな居間。
銀時は自分の布団を引っ張り出し、そこに彼女をそっと寝かせた。
月明かりが窓から差し込み、眠る彼女の横顔を照らす。
さっきまでの慌ただしさが嘘のように、部屋には穏やかな時間が流れていた。
銀時は枕元に座り込み、まだ見ぬ異邦人のような彼女をじっと見つめる。
「……光の中から美女降臨、ね。ジャンプの読みすぎかよ」
自嘲気味に笑いながら、銀時は彼女の顔にかかった月色の長い髪を、指先で少しだけ避けた。
瞼の裏に焼き付いているのは、あの吸い込まれそうな黄金の輝き。
この出会いが、これからの銀時の日常をどれほどかき乱すことになるのか。
今はまだ、誰も知らないーー。