かぐや姫だって幸せになりたい!!【銀魂 坂田銀時】
第1章 かぐや姫は好きな人に自力で会いに行く!!
「……あ、あの、銀子さん。これは……何かの儀式なのですか?」
が顔を赤くし震えながら銀時に尋ねる。
目の前では、将軍がもはやブリーフ一枚という「高貴さの欠片もない」姿を晒していた。
「あー……あれはな、。江戸に古くから伝わる……なんて言うか、伝統的な『自分をさらけ出す修行』みたいなもんだ。見ちゃダメだ。魂が削れる」
「修行、なのですか……。将軍様、なんと過酷な……っ」
は居たたまれなさに顔を伏せた。
しかし、ゲームの狂乱は止まらない。
ついに最後の一枚が失われ、次の指示で茂茂は生まれたままの姿で立ち上がった。
「余は……これより、買い出しに参る」
「将ちゃん!? いや、その姿でコンビニは前科つくだろ!!」
夜の冷気が、全裸の将軍の肌を容赦なく打つ。
彼は護衛も付けず(実質全員が呆然として動けなかった)歌舞伎町へと歩き出そうとしていたその背中に声がかかった。
「……お待ちください」
だった。
彼女は、自らの装束の一部である、透き通るような羽衣をふわりと解くと、それを茂茂の肩にそっと掛けた。
「せめて、これだけでも。……今の貴方様は、何者でもない、ただのひとりの殿方です。夜風に風邪など召しませぬよう」
「……殿……」
薄衣越しに伝わる、世俗のものとは思えない柔らかな温もりと清らかな香り。
将軍は一瞬だけ足を止め彼女を振り返った。
その瞳に映る自分は滑稽な裸の男ではなく、ひとりの人間として慈しまれている――そう感じた瞬間、彼の瞳に熱いものが込み上げた。
「……忝い」
そのまま、羽衣一枚を纏い(実際にはほぼ透けているが)将軍は堂々と闇の中へ消えていった。