かぐや姫だって幸せになりたい!!【銀魂 坂田銀時】
第1章 かぐや姫は好きな人に自力で会いに行く!!
「……情欲、が何かは存じませんが。銀さんの側にいるのは、私に与えられた唯一の特権です。貴女こそ、銀さんの部屋を壊して失礼ではありませんか?」
「なっ……! この泥棒猫! 銀さんの隣は、ドMの私の指定席なのよ!」
「……銀さんの隣は、彼を一番に想う者の席です」
「……銀さん。なんか、意外とバチバチなんですけど。さん、あんなにハッキリ言う人でしたっけ?」
新八が引き気味に呟く。
銀時はといえば、「あー、女って怖ぇ……」と耳を塞いで丸くなっていた。
そんな騒動があっても、が依頼に同行することは許されなかった。
ある日、神楽が「も一緒に来るヨ!」と誘ったが、銀時が珍しく厳しい声でそれを止めた。
「ダメだ。は留守番してろ」
「どうしてですか、銀さん? 私もお役に立ちたいのです」
少し寂しげに食い下がるに、銀時は頭をガリガリと掻き、新八と神楽に視線を送った。
「あのな、あんた、鏡見たことあんのか? ……一人で歩かせたら、歌舞伎町の野郎どもが全員暴動起こすレベルなんだよ」
「そうですよ! 前にお使い頼んだ時、後ろに男の行列ができてたの忘れたんですか!? あれ、パレードじゃなくて全員ナンパですからね!」
「……。銀ちゃん、がさらわれたら心配で白髪が全部抜け落ちてハゲになるアル」
「誰がハゲだコラ」
銀時は溜息をつき、の肩をぽんと叩いた。
「いいか、俺らがいない間は、お登勢の店か、お妙のところにいろ。……あんたを1人にさせるわけにはいかねーんだよ」
その言葉に含まれた微かな熱。
覚えていないはずの銀時が、無意識に自分を失うことを恐れている。
はその不器用な優しさが嬉しくて、瞳を細めて微笑んだ。
「……はい、銀さん。良い子で待っておりますね」
「おう。……ったく、調子狂うぜ」
真っ赤な顔で顔を背ける銀時。