かぐや姫だって幸せになりたい!!【銀魂 坂田銀時】
第1章 かぐや姫は好きな人に自力で会いに行く!!
は、驚くほど聡明だった。
一度教えれば、その動きを完璧に模倣していく。
数日も経てば、彼女の淹れる茶は万事屋に欠かせない安らぎとなり、その柔らかな微笑みは、殺風景な部屋に一輪の花が咲いたような彩りを与えた。
「、次は私と一緒に定春と遊ぶネ! 」
「はい、神楽ちゃん。……定春、お手ですよ」
「あ、さん! さっきの煮物の味付け、最高でしたよ!」
いつの間にか、神楽は姉のように彼女を慕い、新八は憧れの女性を扱うように甲斐甲斐しく世話を焼くようになっていた。
万事屋という名の騒がしい家族の中に、の居場所が、じわりと、けれど確実に染み込んでいく。
また、お登勢や妙といった女性陣との交流は、銀時が呆れるほどに早かった。
「さん、本当にあんな天パのどこがいいんですか? 今からでも遅くないわ、もっとマシな男を探しなさい」
「お妙さん、銀さんは……とてもお優しい方ですよ」
「ふん、優しさで飯が食えるか。あんなのはただの怠け者だよ。……まあ、アンタみたいな別嬪さんが来てくれて、あいつも少しはマシな顔つきになったけどね」
そんな着物の縁で結ばれた女たちの井戸端会議に、新たな嵐が吹き荒れたのは、よく晴れた午後のことだった。
「銀さぁぁぁん! どこの馬の骨とも知れない女を連れ込んだって本当なのっ!?」
天井の板を突き破って猿飛あやめが姿を現した。
「うわっ、出たよ。メス豚……じゃなくて始末屋。頼むから人の家を公共施設みたいに使うのやめてくんねーかな」
鼻をほじりながら銀時が吐き捨てると、さっちゃんの鋭い視線が、部屋の隅で洗濯物を畳んでいたに突き刺さった。
「あなたね!? 銀さんの情欲を惑わす不埒な女っていうのは!!」
普段のなら戸惑うはずの場面だが、彼女はゆっくりと立ち上がると、一歩も引かずにさっちゃんの前に立った。