第5章 不倫捜査の同行ヒーローが恋人だった件 爆豪/轟/???
「どうする?」
先生は意地悪だ。先生の視線に体の中心が甘く疼くのを嫌でも自覚する。でも、先生に触れてほしいと思ったのは、今に始まったことじゃない。
「……抱かれたいに、決まってる」
そう答えた後、そのまま大きな手が後頭部へ回され、ゆっくり引き寄せられた。
「あとは俺に任せろ」
その声はいつも通り低くて、落ち着いていて、なのにどうしようもなく安心させる響きだった。
後頭部に触れていた手が背中に下りて、そのままベッドへと沈む。先生の言葉通り、体を預けると唇にキスが降ってくる。何かを確かめるような触れるだけのキスは優しかった。
「……っ」
それでもキスの合間に吐息は漏れる。呼吸が重なるだけで何も考えられなくなる。たまらずに縋るように先生の首に腕を回した。お互いの服が擦れて体が密着し、徐々に深く混ざるようなキスに唾液が混ざる。飲み込みきれない唾液が溢れていく感覚も、いつもならまだ恥ずかしさも残るキスも、なぜか今日は焦れったい。
「せん…、せ」
腕の中で身をよじらせると唇は首筋へと移り、先生の髪が頬をそっと撫でた。ただそれだけなのに、天井の薄暗いライトの光が歪んでいく。服の隙間から侵入してきた手は素肌を這うように流れて下着のラインに触れる。その瞬間、はっと意識がクリアになる。
「あの、待って…」
「…どうした?」
「今日、下着…、可愛くないです」
だって本当ならこんなことになるはずじゃなかったから。先生が来るって分かっていたら、もっとマシな下着を選んだのに…。そんな後悔が滲む。
「そんなこと、俺が気にすると思うか」
「私が…、気にします」
先生は苦笑しながら少し呆れたように息をついた。
「年頃の娘と付き合うのも考えものだな」
「え…」
「俺にはその言葉が、十分、……可愛い」
先生の口元がわずかに緩む。さっきまでの緊迫していた状況からは考えられないくらいに纏う空気は甘かった。