第5章 不倫捜査の同行ヒーローが恋人だった件 爆豪/轟/???
「悪い。俺の我儘だよな…」
優しい声色の裏には一歩も引かない覚悟すらあった。
もう一度重なる唇。優しさと独占欲の強弱にとことん弱い私はもう…、されるがままだった。
身につけていたバスローブはスルスルと脱がされていく。無防備なそこにひんやりとした感触が伝わったすぐ後、低いバイヴ音が響き、反射的に体は跳ねる。確実に核心をつくような正確さが怖いくらいだ。だけど、そんな考えもどうでもよくなるくらいの強い刺激に息が一気に荒くなる。
「あ、やあぁっ……」
思わず腰が引けそうになるのを焦凍は許してくれず、体は密着し片方の腕はしっかりとホールドする。
「カタログに書いてた通りだな。女性が悦ぶって…」
「やだぁ…、止めて」
「もう少し、な?」
焦凍の甘い声は甘い涙を誘う。いつもみたいに私の反応を味わうようなじっとりした熱を感じるのに、玩具の強制的な快感に体だけが反応してしまっているこの温度差。でも今はそれすらこの快感の波の前には全部飲まれてしまいそうだ。
「体も熱い…。感じてんのか?」
「ちが…っ」
否定したかったけど、もう遅かった。
「やっ、…ぁぁ…」
声にならない悲鳴は体の反応に変わって、快感が弾けて波打つ感覚に体は大きく跳ねた。
バイヴ音も静かになり、焦凍は私を落ち着かせるためか、背中を撫でてくれている。だけど、徐々にクリアになっていく意識の中で〝バカ…〟と小さく呟いて肩に歯を立てた。
「ごめんな?」
「思ってないくせに」
「悪いとは思ってる。…けど、可愛いもんが見れて、俺も我慢できそうにねぇ」
力の入らない体を抱き抱えられて膝の上に乗せられる。焦凍の上目遣いは真剣な眼差しよりも厄介だ。
「上に乗れって…?」
「無理か?」
「力入んないって」
「凪は俺にしがみついてくれたらいい」
「だからそれすら…」
そう言いかけたところで言葉を呑んだ。多分、今の焦凍には何を言っても無駄だ。抱かれる以外の選択肢はもうない。自分の体はもう持たないな…そう覚悟を決める。