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彼女は七海に幸せになってほしい 【呪術廻戦 七海 R18】

第3章 彼女は七海と幸せになりたい


五条悟という「最強」が封印されたその日から、日本は呪霊と術師が殺し合う「死滅回遊」の坩堝へと叩き落とされた。
かつて建人と歩んだ街並みは灰燼に帰し、結界というコロニーの狭間で理不尽な死が吹き荒れる。

そんな絶望的な情勢を眺めながら、は彼が遺したマンションで、まだ見ぬ命を抱え、ただ独り耐え忍んでいた。



「……建人さん、聞こえますか。外の世界は、とんでもないことになっています」




は、膨らんだお腹を愛おしそうに撫でた。
五条の封印、虎杖たちの苦闘、そして最愛の夫の不在。
狂った世界は、彼女からすべてを奪おうとしている。
けれど、その胎内でトクンと跳ねる鼓動だけは、七海建人が命を懸けて繋いだ「未来」そのものだった。



「……約束、守りますね。この子を、あなたが愛した『まともな世界』で必ず産んでみせます」




窓の外には、澱んだ雲に覆われた東京の廃墟が広がっている。
暗闇に沈んだ死滅回遊を冷たく見下ろしながら、は左手の指輪をきつく握りしめた。

いつか五条が戻り、この悪夢が終わるその日まで。


七海建人が命を賭して愛した「日常」の灯火を絶やさぬよう、彼女は気高く、その命を繋ぎ続けていくーー。






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