• テキストサイズ

【呪術廻戦】誰も知らない【日常】

第4章 【日車】有限の閃き


高専の駐車場に車を停める。
後部座席のぬいぐるみを一体ずつ持って、高専の寮に向かって歩いていく。
寮に近づくにつれて、玄関前に何やら人影。
そのシルエットが明確になった瞬間、から「あ…」と声が漏れた。

「どうした?」

日車はを覗き込む。
も日車の目を見る。
目は大きく見開かれ、困ったように眉が下がっている。

「…脹相に帰りの連絡、入れるの忘れてました…」

玄関前の人影は腕を組んで仁王立ちする脹相であった。
逆光で表情までは見えないが、怒りのオーラを視覚できそうな程の雰囲気である。

「…それは、ご愁傷さまとしか言えないな」

自分の落ち度で脹相が怒っていることを認識すると、は急にソワソワしだした。
しかし、ここで立ち止まっていてもどうにもならない。
日車は「行くぞ」とだけ言って歩き始めた。
意を決したように日車の半歩後ろを落ち着かない様子でついてくるはやっぱり小動物のようだと感じた。

(心配しなくとも、アイツの怒りは――)

「…日車寛見…!」

(――俺に向いてくる)

「どうした?」

検討がつかないと言ったトーンで返す。
脹相がゆらゆらと近づいてくる。

「こんな時間までをどこに連れ回していた?」

唸るように低い声の脹相が日車を睨みつけている。

「は未成年者じゃないから何時にどこにいても問題はない」

冷静に言ったつもりだが、脹相は面白くなかったようで日車のスーツの胸倉を掴んできた。
は「…脹相」と何かを言いかけたが「は黙っていろ」と脹相にいなされ、悲しそうな顔で黙り込んだ。

(…お前にはこの顔が見えてないのか?)

脹相に対する日車の視線が一気に冷たくなる。

「何かあったらどうする!」

「その時は俺が対処する」

「そういう問題じゃない!」

「じゃあ、何が問題だ?」

しばらく両者の睨み合いが続く。
の悲しみの色がどんどん濃くなる。
/ 52ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp