第4章 【日車】有限の閃き
「半分食べたら交換だ」
「はい!」
日車はスプーンで半分の目安になるラインを引いてから食べ始めた。
は普通に食べ始めた。
半分食べて交換する。
「なかなか斬新なことをするな」
「へ?」
日車は左右半分に分けたのに対して、は上下に半分。
上から平らになるように綺麗に食べられている。
が、目算誤ったのか半分より少し減っている。
「あ、半分って左右半分にすれば良かったんですね!」
日車から手渡されたアイスを見て、目から鱗を出している。
「次からはこうします」と笑っている。
(…次)
といると『次』や『今度』が増えていく。
彼女の中では今は今で終わらない。
常に半歩先を目指している。
1000年生きようと、次の1000年に絶望しない。
それは隣を歩む誰かがいるから。
(君の隣を歩むのは、俺ではないが…)
変わりゆく時の中で、彼女もまた変わりながらしなやかに生きていくのだろう。