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愛を教えてくれた君と 【ヒロアカ R18】

第5章 誰にも言えない甘い刻印


轟は出し切った熱を孕んだまま眠りについたの横顔を、ただ静かに見つめていた。
タオルで彼女の肌を汚す蜜を丁寧に拭いながら、その指先には言葉にできないほどの愛着がこもっている。


(……やっと、手に入った。もう、誰にも渡さねえ)


轟にとって前世や夢の事はもはや正直どうでもよかった。
彼にとっての真実は、物心ついた時から冷え切った家の中で唯一自分を「焦凍くん」と呼び、寄り添ってくれたが、今この腕の中にいるというその一点だけだった。

一方、は深い闇の中で、断片的な記憶の濁流に飲まれていた。
目の前で事切れた駆藤の、虚ろな瞳。
その後、AFOに囚われ逃げ場のない地獄で心も体も削られ続けた日々。

けれど、その絶望の果てに彼女のボロボロの心ごと深く愛してくれた「あの人」の温もりがあった。


『……次は、必ず君を一番に見つける、……愛してる』


耳元で響いた切なくも確かな約束。
ハッと息を呑んで目を覚ますと、視界の先には自分を覗き込む轟の端正な顔があった。


「……目、覚めたか」

「……っ、あ……焦凍、くん……」


目覚めた瞬間に視線がぶつかり、は先刻までの情事を思い出して一気に耳まで真っ赤に染まった。
あまりの居たたまれなさに、シーツを引っ張り上げて顔を隠そうとする。


「あ、の……私、……っ。その、ごめんなさい……っ」

「お前が謝ることなんてねえだろ。……が可愛い声を出すから……少し、やりすぎた……わりぃ」

轟は少しだけ困ったように、けれどどこか満足そうに微笑んで彼女の頭を優しく撫でた。
その手の温もりがの中に眠る「記憶」を刺激する。


(……どうしよう。私、駆藤くんをずっと探してたのに……)


は短い眠りの中で見ていた。
駆藤を失い、AFOに陵辱された絶望。
そこから救い出し愛してくれた「あの人」のこと。

『次は一番に見つける』

と約束してくれたあの人の声。


(……どうして。今の焦凍くんの熱に、こんなに安心しちゃうの……?)


駆藤への操を立てるべきなのに、幼い頃から自分を支え、今もこうして深く、重すぎるほどの愛を注いでくれる轟の存在が、の心を激しく揺さぶる。



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