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愛を教えてくれた君と 【ヒロアカ R18】

第3章 黎明の夢、夕暮れの再会


「っ……!?」


衝撃に、轟がわずかによろめく。
は彼の制服の背中を指が白くなるほど強く掴み、その胸板に顔を埋めた。
確かな鼓動、熱い体温、そして微かに残る消毒薬と彼自身の匂い。


「よかった……無事で、本当に……。怖かった、もう会えないかもしれないって思って……っ」

「……」


轟は驚きに目を見開いていた。
いつもは自分から距離を詰め、彼女を翻弄することの方が多かったからだ。
けれど、震える彼女の腕の力から、どれほどの恐怖を味わわせたかを察し、轟は切なげに眉を寄せた。


「……悪かった。もう二度と、あんな思いはさせねえ」


轟は腕をの背中に回し、壊れ物を扱うような優しさで、けれど決して離さないという意志を込めて抱きしめ返した。
彼女をこの腕で守り抜くと、轟は静かに己に誓う。


「……、顔を上げてくれ」


促されてが涙目のまま顔を上げると、轟は彼女の頬をそっと包み込んだ。


「今回のことで分かった。今の俺じゃ、まだ足りねえ。……俺はもっと強くなる。ヒーローとしても、男としても。お前が二度と不安で泣かなくていいくらいに、絶対に、お前を守り抜く」

「焦凍くん……」


「だから、ずっと俺の側にいてくれ」


夕焼けに照らされた轟の瞳は、これまでにないほど澄んでいた。
は、その熱い誓いに応えるように、もう一度彼の胸に顔を寄せる。

前世から続く、終わらない戦いの予感。
けれど、今この瞬間に自分を抱きしめる少年の熱だけは、何よりも信じられる真実だった。



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