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海に漂う星屑のように

第2章 赤レンガ倉庫


「はあ?」
思わず変な声が出る。な・・・こいつ・・・。

「え?だって、悪かったって、思ってるんでしょ?
 こう、ツミホロボシ、ってやつだよね?これ」

あー、俺って優しい、とそこに付け加える。

こ、こいつ・・・たかる気か!

「2つも食えるのかよ」
俺なら2つくらい軽いが、陽菜多の体型で、2つは結構辛いのではないだろうかなどと思ってしまう。

「おにーさんと半分こするからいいんだよ。
 あ、それと、飲み物はねー・・・」

結局、俺は陽菜多にアップルティーとアップルパイを奢ることになった。ちなみに俺にも食えということなので、仕方無しに自分用にまたブレンドを頼むことにした。

こんな甘いもん、コーヒーも飲まずに喰うことなど、できない相談だ。

「うん、おいしい!これ、今の期間限定なんだって」
どうやらいちじくの方は今だけの限定商品らしい。ナッツ・・・正確にはアーモンドだったが・・・の方は、通年で販売されているらしい。

最初に陽菜多がそれぞれを切り分けて、皿に半分ずつのせてくれる。自分の方を多くするかと思いきや、意外にも(?)、ほぼ等分で分けてきた。

それを俺はブラックコーヒーで
そして、彼はアップルティーにたっぷりのミルクを入れて食べていた。

「アップルティーってミルク入れるもんなのか?」
やっぱこいつはおこちゃま味覚のようだ。
さっきのブラックコーヒーは無理していたに違いない。

「こっちのほうがおいしいんだよ。いいんだよ」
なんて言いながら、アップルパイを頬張っている。

はあ・・・

確かに飯を食い損なって、腹も減っているので、少し何か入れたいところだ。
俺もいちじくのパイを口に入れる。

ああ・・・確かに果肉の風味とクリームチーズが良く合っている・・・。
そして、隣りに並んだアーモンドの方。
こっちは、口の中で弾けるアーモンドの歯ざわりが心地良い。ただ、チョコレートが入っているだけ、甘さ的にはこっちのほうが上だった。

「あ・・・甘い・・・」
慌ててコーヒーで口をリセットする。
おいしいはおいしいが、こんな甘いものはやっぱり食べつけなかった。

結局、俺は期間限定の方はなんとか食べきったが、アーモンドの方は半分でリタイアした。その更に残っているパイを、陽菜多がじーっと見つめてくる。
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