• テキストサイズ

君の言葉で縛って【狗巻棘】

第4章 ハネムーン?


「ここだね」

「しゃけ」

情緒溢れる温泉旅館を見据える。ここが呪いが発生する場所であり、私たちが宿泊する場所。温泉地特有の負の感情が渦巻き、硫黄の呪いへと姿を変えた。

傷を癒したくて訪れたが癒されなかった、幸せそうな観光客が羨ましい、自分の身体への劣等感…いろんなものがあるだろう。だが今回の呪いは、経験がないまま亡くなった男の人が死後、呪いに転じたそうだ。

術師が交通事故で亡くなるとは……わざわざ女湯に現れて、好き勝手しないで欲しい。死者は出ていない。女性の火傷被害が多発している。

「棘、私が温泉に入るね」

「おかか」

私が温泉に入っておびき寄せようと提案すると、即却下される。

「ツナマヨ」

「温泉だよ、どうやって……」

棘が女装して一緒に入ると言っている。裸にならなければいけないのに、どうやって女装をするつもりなのか…。

棘は温泉に入らず、タオルを巻いて入ると言っている。上手くいくかはわからないが、棘がどうしても私をひとりにさせたくないらしく、その案で夜まで待つことにした。夜が一番、出現率が高い。
/ 63ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp